【確証バイアス】 「人は見たいものしか見ない」「人は自分の望むものを信じたがる」ユリウス・カエサル(ジュリアス・シーザー)の名言に学ぶ

2021年12月23日

「人は見たいものしか見ない」は、ユリウス・カエサルの言葉として知られています。

人間の真理をついたこの言葉は、「確証バイアス」を表しています。

今回は、ユリウス・カエサルの「人は見たいものしか見ない」、「人は自分の望むものを信じたがる」ついて紹介していきます。



「人は見たいものしか見ない」はユリウス・カエサル(ジュリアス・シーザー)の言葉

「人は見たいものしか見ない」

ユリウス・カエサル

「人は見たいものしか見ない」は、古代ローマ帝国の将軍・政治家であったユリウス・カエサルの言葉です。

ラテン語表記でユリウス・カエサルは【Iulius Caesar】。

英語表記では【Julius Caesar】となり、「ジュリアス・シーザー」としても知られる人物です。

「人は自分の望むものを信じたがる」という言葉でも知られます。

「人は見たいものしか見ない」、「人は自分の望むものを信じたがる」の語源

なにかを見ている人

「人は見たいものしか見ない」は、ラテン語で

『libenter homines id quod volunt credunt』

と書かれた文章がもとになっています。

この文章をグーグル翻訳で英語に訳すと

『men generally readily believe what they want.』

さらに、日本語に訳すと

「人は大抵、信じたいと思うことを容易に信じる」

となります。

『ローマ人の物語』著者の塩野七生氏が

「見たいと欲する現実しか見ていない」

と紹介したことにより、ユリウス・カエサルの言葉として知られるようになりました。

それが「人は見たいものしか見ない」という言葉になって広く知られています。

「人は自分の望むものを信じたがる」という言葉のほうが直訳に近い言葉ですが、「人は見たいものしか見ない」という短いフレーズのほうがよく知られています。

「確証バイアス」という人間の性質

心理学用語で「確証バイアス」というものがあります。

「確証バイアス」とは、自分にとって都合の良い情報ばかりを無意識に集めてしまうことです。

人間は、自分が正しいと思ったことを肯定する情報ばかり集めてしまうのです。

それは、誰しもが「自分は正しい」と思いたい心理が働くことによります。

自分の都合の良い情報ばかり集め、自分の考えを否定する情報は集めようとしません。

確証バイアスは、思い込みによる影響から生じます。

確証バイアスにより、偏った判断をしてしまうことがあります。

偏った判断をしないためには、自分にとって都合のよい情報ばかりだけでなく、逆側の立場の情報も集め、客観的に判断できるようにする必要があります。




確証バイアスの例

確証バイアスの例をいくつか挙げてみたいと思います。

まず、一つは「血液型占い」です。

  • 血液型がA型の人は几帳面
  • 血液型がB型の人は自分勝手
  • 血液型がO型の人はおおらか・おおざっぱ
  • 血液型がAB型の人は変わり者

というイメージがありますが、血液型による性格診断には根拠がありません。

ですが、私達は血液型によってこういったイメージを持ってしまいます。

血液型占いの情報を元に、イメージや思い込みで人柄や性格を決めつけてしまうという確証バイアスの例です。

2つ目の例は、「高学歴の人は仕事ができる」というイメージ。

「高学歴の人は仕事ができる人である」というイメージがありますが、100人中100人が万能ではありませんし、その人に合う職種でなければ能力が発揮できないこともあります。

実際に優秀な人物であるかは、成果による判断が必要です。

「高学歴」という情報によりイメージや思い込みでその人を判断するのです。

3つ目に、「高齢者ドライバーの運転」です。

「高齢者の運転は危ない」と思ってしまいますが、免許保有者10万人あたりの交通事故件数を見ると、一番多いのは「16~19歳」、二番目に多いのは「20歳から24歳」です。

免許所有者10万人当たりの事故件数は16~19歳が1075.4件と飛びぬけて多く、次いで20~24歳の595.5件、85歳以上の522.4件が多いです。35歳~69歳はほぼ横ばいですが、70~74歳から事故率が上がります。75~79歳となると25~29歳と同等の事故率となります。

情報源: 年齢別の事故率は?10代・20代と高齢者、どっちが高い? - 自動車保険一括見積もり

高齢者ドライバーであるだけで、事故の数が多いわけではありません。

ニュースなどの報道もありますが、「高齢者ドライバーの運転は危ない」という先入観があると、そういった情報ばかり目についてしまいます。

「高齢者」という情報だけで、運転が危ないと判断するのです。

「人は見たいものしか見ない」という言葉は、確証バイアスを表した言葉

虫眼鏡でなにかを見ている目

ユリウス・カエサルの「人は見たいものしか見ない」という言葉は、確証バイアスという人間の性質を突いた名言です。

今から2000年以上昔に、ユリウス・カエサルは「自分にとって都合の良い情報ばかりを無意識に集めてしまう」という人間の性質を感じ取っていたことになります。

確証バイアスを回避するためには?

インターネットで容易に情報を手に入れることができる世の中ですが、ユリウス・カエサルの「人は見たいものしか見ない」という言葉を頭の片隅に入れておきたいものです。

思い込みや先入観で、自分の都合のよい情報ばかり集めて判断するのではなく、幅広く情報を集める必要があります。

根拠やデータを調べてみたり、違う角度から考えてみるのも、客観的な判断に繋がります。

確証バイアスにより「自分は正しいだ」と思い込んで、偏った判断をしてしまわないようにしたいものです。

確証バイアスによる判断ばかりでは、差別や偏見につながります。

ユリウス・カエサルについて

ユリウス・カエサル(ジュリアス・シーザー)のイメージ画像

ユリウス・カエサルは、共和制ローマ末期の政治家であり、軍人であり、文筆家であります。

フルネームは、ガイウス・ユリウス・シーザー【Gaius Iulius Caesar】。

英語では、ジュリアス・シーザーとして知られます。

紀元前100年生まれ・紀元前44年没。

クラッススとポンペイウスとともに三頭政治を行い、ローマ内戦で勝利し、最終的にローマの終身独裁官となった人物です。

古代ローマの最も偉大な政治家・将軍と呼ばれます。

ユリウス・カエサルの死後、「カエサル」の名は、帝政ローマ初期はローマ皇帝の称号となり、帝政ローマ後期には副帝の称号となりました。

「カエサル」の称号は、ドイツ語で「皇帝」を表すカイザーの語源にもなっています。

エジプトのクレオパトラと親密な関係を持ったことでも知られます。

強大な権力を持ったユリウス・カエサルでしたが、紀元前44年に共和主義者のブルータスらによって暗殺されてしまいました。

「賽(さい)は投げられた」(骰子は投げられた)

「来た、見た、勝った」

「ブルータス、お前もか」

などの名言も広く知られ、引用句として使われます。




まとめ

ということで、「人は見たいものしか見ない」・「人は見たいものしか見ない」というユリウス・カエサルの名言と、「確証バイアス」について紹介しました。

本記事の内容をおさらい

●「人は見たいものしか見ない」は確証バイアスという人間の性質を突いたユリウス・カエサルの名言である

●「確証バイアス」は、「自分にとって都合の良い情報ばかりを無意識に集めてしまう」こと

●思い込みや先入観による「確証バイアス」で、偏った判断をしてしまう

●客観的に判断するためには、幅広い情報を集め、根拠やデータによる判断、他の見方・違う角度から考えることが必要

客観的に物事を判断できるように、「人は見たいものしか見ない」という言葉を頭の片隅にいれておきたいものです。

筆者自身の確証バイアスによる失敗(投資)

筆者である僕自身、確証バイアスによる偏った判断や失敗を経験しました。

株やFX(外国為替証拠金取引)の投資について、勉強しながら取引をしています。

その際、「この会社の株は割安だ」とか「この通貨が狙い目」といった情報ばかりを選んで読み、自分自身の判断材料にしていることがありました。

自分の選択を肯定してくれるような情報ばかり見ていたのです。

その結果、大きな損失を出してしましました。

自分に都合の良い情報だけを見て、「上昇するに違いない」という思い込みをしていました。

こういったことを、何度も経験しています。

そして「人は見たいものしか見ない」というユリウス・カエサルの言葉を聞き、まさに自分自身のことだと痛感しました。

また、「確証バイアス」についても知ることになりました。

投資においてだけではなく、日常生活の中でも「確証バイアス」による判断が多くあることに気付きました。

客観的な判断をするために「人は見たいものしか見ない」という言葉を忘れないようにしたいと考えています。