映画スティーブ・ジョブズ(2013年)の感想・レビュー。スティーブ入門によき・人柄はどうなのよ?

2016年6月18日

文字 映画スティーブ・ジョブズ

映画『スティーブ・ジョブズ』を観ました。

2013年に公開された映画です。

言わずと知れたアップルの創業者であるスティーブ・ジョブズを描いた映画で、スティーブ・ジョブズという人物を知る上では面白く参考になる映画だと思います。

スゴイ人物なのは知っています。

詳しく彼のことを知らない状態で映画を観た感想としては、

  • 上司にいたらとても大変そう
  • すごい情熱を持ち、人を動かす力のある人物

であったんだと感じました。

そして、スティーブ・ジョブズという人物に対しての興味がとても湧きました。

アップル社の設立部分の前半はとても面白かった。友人のウォズがスゴイ。

ipodの披露のシーンから始まって、学生時代からアップル社の設立部分から始まる前半。

彼の育った背景やアップル社の歴史、追い出されてからしばらくしてアップル社にもどるといった経緯がわかっていると、とても楽しめる映画だと思います。

違う言い方をすると、スティーブ・ジョブズの経緯を知らない人が観たらチンプンカンプンかも知れません。

彼の経緯をぼんやりとしか知らない私でしたが、アップル社の創業の部分はとても面白く感じました。

テンポ良い展開、良い音楽が流れる中でストーリーが進むのはとても好きな部分。ユーモアもあったりしながらビジネスとしてアップル社の始まりが描かれていてとても好きです。

アップル創業時の一番すごいのは友人のウォズ。そのウォズが作ったものを評価して売り出そうとしたのがスティーブ・ジョブズであって、スティーブ・ジョブズの手腕、彼の営業力というか交渉力、または企画力、その熱意と行動力が映画で描かれています。

友人のウォズがつくった基盤とスティーブの熱意・行動力があってアップル社ができたところはワクワクする部分もあり、サクセスストーリーの部分もあり、非常に楽しめました。

彼女が妊娠したときの拒絶の部分は人間的にどうなのか疑問を持ちました。その後に登場するプロジェクトが「リサ」。手紙に出てくる娘の名前もリサ。

娘のことを意識していることがわかり、ちょっと安堵する部分も。

でもここからシリアスな感じ。

アップル社が大きくなってから、スティーブの激情的な部分がアップル社の成長と一緒に描かれてます。創業メンバーへの対処や独裁的な部分、取締役会との関係についてはスティーブのキツイ部分が目立ちます。

リサプロジェクトから外され、マッキントッシュのチームに移り、マーケティングのスペシャリストであるジョン・スカリーを招き入れる。周りとの壁というか軋轢が観て取れます。

アップル創業時の友人ウォズがアップル社を離れる場面。スティーブとの対話の部分は切なかった。涙を流しながら話すウォズ、その後車の中で叫ぶスティーブ。

スティーブ・ジョブズってキツイというか冷たい部分がかなりある人物なんだな、という印象を受けます。

そしてアップル社を追われることになりますが、周りの経営陣にとっていかに邪魔な存在であっても、創業メンバーで中心的存在のスティーブ・ジョブズを締め出すといった経営の世界・ビジネスの世界ってちょっと理解に苦しむ部分があります。

スティーブが他の創業メンバーにした対応もドライというか冷たく感じられて、アメリカってそうなの?と疑問が出てきたけど、特にアップルの場合、そういう部分が強くあったのかな、とも感じます。

日本だって、会社の経営陣の権力争いみたいなことはありますしね。しかし、スゴイ世界だと驚くばかり。

スティーブ・ジョブズがアップルを追い出されてから、アップルに戻るまでの部分が観たかった

アップル社を追われて、Nextという会社を立ち上げてコンピューターをつくっていた部分はほとんど触れず、アップル社のCEOに返り咲く部分が描かれています。

個人的には自分で違う会社を立ち上げてやっていた部分が無かったことが逆に気になってしまい、その時なにをやっていたのか知りたくなりました。

映画ではあくまで、「アップルという会社とスティーブ・ジョブズ」というところに焦点を当てている感じです。

アップルに再び関わることになってからの場面は激情的な部分はなく、穏やかな感じもありますが、冷酷さはあわせ持っている感じで、CEOになりますが見方によっては復讐みたいに感じる部分も。クールといいますかドライといいますか、そんな部分に魅力はあまり感じないのが正直な感想です。

スティーブ・ジョブズの功績は偉大だけど人格キツそうで上司だったら部下が泣く。でも気付いたらスティーブ・ジョブズに興味津々。

功績はとてもスゴくてコンピューター業界やデジタル機器に関することは凄まじい影響を残した人。

でもこんな人が上司だったら自分は無理。泣きます。まいっちゃいます、正直。速攻クビにされる…。

しかしながら、映画で描かれていない部分でのスティーブ・ジョブズという人間はどうだったのかな、とふと疑問に思います。

ビジネスに特別な情熱をもって行動し、冷酷とも思える言動がありながら革新的なモノを作ってきた独裁的カリスマとも言える人、その人の家庭での姿や普段の生活はどうだったのか、興味が出てきました。

気付いたら、もう興味津々。それだけスゴイことをしてきたし、ドラマティックで影響力のある人なんですね。

最後に

特別なことをしたきたからこそ有名であって注目されるわけで映画にもなってますが、スティーブ・ジョブズ入門には良い映画だったと思います。少々の予備知識しかなかった自分でしたが、彼に関する本を読もうと思います。